親子のポケモンGO

小学校低学年の息子に色々教わりながら、ポケモンGOを楽しむおじさんのブログです。

誰かの為に行動する、ということ

負うた子に教えられて浅瀬を渡る、なんて言いますけど世間のお父さんお母さんにしてみれば、これ、実はよくある事だったりしませんか?

 

まあそこまでではないにせよ、『子供の言葉』で何かに気づいたり、はっとさせられたりすることって割と多いです。

もちろんポケモンの話もそうなんですけど、世の中の仕組み的なものをスパっと疑問に思ったりするのも『子供』の特権なのかも知れません。

 

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確かにお金は大事ですね



今回はですね、『誰かの為に行動すること』について、子供に考えさせられた話です。

 

自分のツイートから

 

 これですね、状況説明させていただくと、いきなり小1(当時)の息子から訊かれたわけです。

「ねえ、980円って大金?」とか「980円ってパパならどれくらいで稼げるの?」って。

 

なんでキリの良い1000円じゃなくて980円なんだろう? と思ってたんですがあんまりちゃんと相手しませんでした。「アルバイトっていうのをすれば1時間くらいで貰えるお金だよ」とか、そんな回答をした覚えがあります。

 

「アルバイトって何?」と訊かれたので

「お仕事だよ」と答えると今度はですね、

「お仕事ってなに?」って返ってきました。少し言葉につまったのも事実です。

 

お仕事とは何か?

出社のタイミングだったか何かでバタバタしてました、「誰かの役にたってお金をもらうことだよ」と答えた気がします。

 

これはこれでまちがってないと思うのですが、その日はふとしたタイミングで「仕事ってなんだ?」と、一日中考えるはめになりました。そうです。大の大人が子供の言葉に悩まされたわけです。

 

たまたまその日は帰宅が早く、子供がまだ起きている時間だったりしました。熱病みたいに、立て続けに疑問を口にするタイプの子供なので、朝の話なんて覚えてないだろうって思ってたんですが、しっかり覚えておりました。

 

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ジムに乗せるとポケコインが増える、なぜでしょう…

 

「パパさ、誰かの役にたってるのがお仕事なんでしょ? お仕事をするとお金がもらえるんだよね。じゃあさ、なんでジムにポケモンのっけるとお金(ポケコイン)がもらえるの? ジムにのっけるのは誰かの役にたってるの?」

 

これは困ったぞ。

 

 ひとつの仮説

「はっきりした事はわからないんだけど」と息子に説明をします。「多分、ブランシェの役に立ってるんじゃないかな?」

 

僕がその場をしのいだ屁理屈はこうです。

 

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お金持ち設定になってもらいました
  • ブランシェはとてもお金持ちで、ポケモンのことを色々研究している。
  • 戦う場所でポケモンたちがバトルをする様子を研究したい。
  • ただ、他のチームリーダーとケンカになってしまうから自分だけが研究できる場所を増やしたい。
  • つまり、ジムにポケモンを乗せている時間=ブランシェが研究出来る時間である。
  • 研究させてもらう代わりに、ブランシェがお礼のお金をくれる。

 

公式な設定があるのかどうかわかりませんが、ひとまずはこの説明をしてみました。息子は「ふーん、そうなんだ」と表情を曇らせたまま納得半分のご様子でしたが、少しだけほっとしました。

「他のチームリーダーと協力して研究しないのはなぜか?」とか「どうしてブランシェはお金をたくさんもっているのか?」とか二の矢三の矢が飛んできたら…ってドキドキしていましたが、スルーしていただいた模様ですw

 

素朴な疑問

「やっぱり誰かの役にたつとお金がもらえるんだねえ」と息子は何かを考えています。そしてまた、親の頭を悩ませることを閃きました。

 

「僕が、食べた後の食器を(流しに)持っていくことはきっとママの役にたっているよね? 役に立っているのに僕はどうしてお金をもらえないの?」

 

おお、そう来たか。

この瞬間、普段使っていない頭をフル回転させてパパ(僕)は悩んだわけです。珍しく瞬時に浮かんだ回答は2タイプありました。

 

パターン1

「『相手のことが大好きだから』とか『相手が困っているから助けてあげよう』の気持ちで、お金関係なしに誰かの役にたつことをするのも大切」

パターン2

「ご飯を食べるということは、最後に食器を流しにもっていくことまでがセットで、役にたつというよりは、当然のこと」

 

ほんの数秒の間に結論を出さなくてはなりません。

僕の幼少期くらいの時代であれば、問答無用で『パターン2』だった気がします。「あたりまえのこと」という遵守義務のあるルールにされたりしたんだろうなあ、と思ったりもしました。

 

息子への説明

結局僕は『パターン1』での説明をしました。ママのこと好き? と訊くと子供は頷きます。

「じゃあ、ママが少しでも楽になることをしたいって思ったら、食器は持っていこう。もし、ママのことを嫌いで、別にいいやって思うんなら逆に何もしなくて置きっぱなしでいいよ」

 

息子は少しポカンとしています。

 

「お金のために何かをする」これも大事なことなのですが、「お金関係なしに気持ちで動く」これも大切なことだと金欠のパパ(僕)は考えたわけです。

 

ママが色々洗濯をしたり、ご飯を作ってくれたり、学校の用意を手伝ってくれるだろ? そのたびに、『今手伝ったからお金頂戴』ってママに言われたら、なんかイヤじゃない? 息子のことを大切に思っているから、お金関係なしに、色々やってくれていることもあるんじゃないかなあ。

 

パパ頑張った。

 

子の反応と妻の反応

乱暴ですが「お金を貰う為にする行動」と「ありがとうの気持ちの為にする行動」世の中にはこの2つがある。息子は「なんとなく」ではありますが、理解してくれたようです。

子供から予期せず投げかけられる疑問に対して、僕の精一杯の回答がこれでした。

ああ、育児って難しい。

 

しかしですね、妻からは

「なんだかブラック企業の屁理屈みたいねえ、『感謝の気持ちで働け』ってw」という辛辣なご意見も頂戴しました。

 

コロナの件で世の中が一変しているのを感じます。ストレスが溜まるのも仕方ない状況ですし、ギスギスするのもわかります。

道徳の教科書みたいで、あんまり好きな言い方じゃないんですが、こんな状況の中では「大好きな人の為に」とか「困った人のために」損得抜きで行動したりすることで、ある程度しのいでいけるんだろうなあ、とマジメに考えさせられたりもしました。

 

そして、子供への回答がこれで正解だったのかは、今でもわかりませんw