好きなことをする生き方
「お金を稼ぐ」ことについて、「どうやったらお金が稼げるのか?」子供とのやりとりを記事にさせていただきました。
そうそう、「誰かの為に役にたてばお金が手に入る」という説明をした記事です。
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ゴールデンウィークも終盤となり、「ああ、もうすぐ会社(在宅ですが)かあ」と呟いてしまった僕に、小2息子が質問を投げかけます。
魔の連休明け
この情勢で贅沢は言っていられませんが、やはり連休明けの仕事というものは多少の絶望が伴います。夕食時にですね、ふと心の声が出てしまったわけです。
「あーあ、仕事始まっちゃうなあ」
それを見逃さないくらいには成長した小2男子。彼なりに疑問が浮かんだようでした。
「パパさ、誰かの役に立ってお金稼いでるんでしょ? イヤなの?」
あ、まずったな、と思っても時すでに遅しです。
親の立場としては、『働くこと』『仕事を持つこと』についてなるべくならポジティブに考えて欲しかったりするのが本音です。
なるべくなら、先入観なしで世間の荒波に突入して欲しかったりします。
子供とのやりとり
「だってさ、誰かに『ありがとう』っていってもらえるのってすごく嬉しいでしょ? それなのにイヤなの?」
なかなか困った質問です。ここは父親たるもの詭弁が必要かも知れません。僕は頭をフル回転させました。その場しのぎだけでなく、今後も使えるような言葉が必要な状況です。某経営者のような組織にとっては、有効な言葉かも知れませんが、こればっかりでも生きていくことは難しそうです。
まあ、実際に親になってみてわかったのですが、瞬発力を生かした思考が必要な状況って、割とあったりしますね。今回はそれでした。さあ、どうしよう。
父親の詭弁(と言えなくもない)
とっさに脳をフル回転させて導き出した答えはこちらです。
「『ありがとう』って言われるのはパパも好きだし、色んな人にそう言われたいとは思ってるよ」
まあそうです。それ自体イヤな人ってそうそう居ないと思います。
「でもね、どうせ『ありがとう』って言ってもらえるなら、パパの得意なことだったり、パパの好きなことだったりをして言ってもらいたいんだよ」
この言葉に嘘はありません。
「例えば、重いものを運ぶと喜んでくれる人はいるかも知れないけど、大きくなって力をつけたりしないと出来ないだろ? だから今得意だったり好きなことをして、誰かに言われたいんだよなあ」
子供の反応は上々でした。そうか、僕の得意なことが誰かの役に立つことだったりすれば、もっといいのか! と前向きな捉え方をしてくれているようです。よしよし、いい子に育った。
どうやって喜んでもらえるか?
「じゃあ、僕ポケモンで何か人の役にたつことをするよ」小2息子の決意表明がこちらでした。それまで黙っていた妻もポカンとしています。
まあひと昔前の僕が育ったころであれば、「何言ってんだ?」と叱り飛ばされるような内容かも知れませんが、今は時代が違いすぎます。実に様々な手段で生計を立てることが出来るようになったと思います。
「で、どうやってお金を稼げるの?」と心配そうな妻が子に訊きます。
「そうだなあ、レイド勝てない人につきあってあげたり、僕の持っているポケモンを交換してあげたりとか、バトルについて教えてあげたりさあ」
ああ、多分それで金銭やりとりすると色々規約違反だ、と思いましたがあえて言いません。
「あとは?」
なるほど、それならまだ現実的ですね。
「あ、でもやっぱりさ、やまださんみたいに、ポケモンの動画とか作って皆に喜んでもらえたりしたいなあ」
ほう、YOUTUBERですか。
そして、理想のYOUTUBER像はやはり、敬愛してやまない「やまだちゃんねる」さんのようです。多分、やまださんもあれだけの質と量を担保されているので「好きなだけ」ではやっていけない部分もあると思うのですが、それはここでは触れません。
好きなことをする生き方
まあ、こんな夕食時を過ごしていたのですが、やはり子供の言葉は時々刃物のように鋭かったりしますね。
「パパもさ、『好きなこと』やってお金を稼げるようになるといいよね、そうしたら休み明けでもイヤな気持ちにならないでしょ?』
なるほど、と思いました。今好きなことをやれる仕事か? と訊かれるとなかなか元気よく「はい!」と答えるのは難しそうです。あくまで手段としての仕事をしているのは間違いありません。100%イヤですか? と言われるとそれなりに喜びを感じる部分もありますが…、これは考えさせられる質問です。
友人に一時はプロデビューしたバンドマンがいます。「ビジネスな部分も考えなきゃいけないから、100%納得なんて到底出来ないけど、やっぱりバンド活動ってすごく好きだからさ」と酒席で語る彼のことを、当時からサラリーマンだった僕は羨ましく思っておりましたし、その時の彼はキラキラして見えました。
今目の前でデザートに齧りついている息子。
彼が将来どんな手段で自立するのか? それは彼が決めることだと思います。「好きなことをして生活できるだなんて、そんな世の中甘くないぞ」それもひとつの真実かも知れませんが、現代ではそうではない選択肢もきっとありそうです。
彼には、本当に好きなことに没頭出来る人生を送ってもらいたい気持ちでいっぱいです。
僕と妻に出来ることはなんでしょうか?親としてやれることはなんでしょうか? 彼の選択肢が多くなるよう手助けだけはしてあげたい、そう考えました。